趙直 蜀の死亡フラッガー 魏延にダメ出しの凶夢を吉夢と偽る!
どうも!
諸葛菜です!
蜀の占者趙直です。演義後半ではさしたる活躍はないものの、有名武将の魏延に死亡フラグを立てたことで、横山三国志ファンならご存知の方も多いと思います。
この人、175年頃に生まれたらしいですね。 孔明が陣没したのは234年だから59歳の時に従軍していたんですね。行軍司馬という階級にあるので、占いができるから連れてこられたわけじゃないのでしょうね。たまたま、行軍司馬である彼が占いに通じていたということでしょう。
演義でチョイ役!魏延に死亡フラグを
さて、演義では第104回に登場。 この時、孔明は陣没したばかりです。 魏延が自分の頭に角が二本生えたという夢を見たので、易に通じている趙直を呼び寄せました。
趙直はしばらく考えていて、←このタメが憎い演出です。
「これは大吉の兆しでござる。麒麟の頭には角があり、蒼龍の頭にも角がある。すなわち環境が一変して大きく飛躍するしるしでござる」
これを聞いた魏延は大喜び。そのとおりになったら恩賞をやると、趙直に約束しました。趙直は帰り道、費イに出会ったので、
「ただいま魏文長の陣屋に参りましたところ、頭に角の生えた夢を見たので吉凶を占うようとのこと。これは吉兆ではござりませぬが、あからさまに言っては不審を抱かれると思ったので、麒麟・蒼龍にこじつけて取り繕って参りました」
どうして、それが吉夢ではないのか。
「角という字は刀の下に用うと書きます。頭の上につのがあるとは、この上ない凶兆でござります」
易者としての趙さん
趙直はただの出落ち武将ではありませんし、他にも『易』で実績を残しています。
何祗なる人物は後に広漢太守となった人ですが、昔、奇妙な夢を見ました。その夢とは、井戸の中に桑の木が生えているという珍夢。あまりにも気になったので、趙直にどんな夢であるかを訪ねました。 趙直曰く、「通常、桑の木は井戸の中に生えない。(あたりまえ~♪)なので、必ず植え換えなされまするよう。『桑』という字は四十の下に八を書くため、貴殿の年齢は48を超えることはないでしょう」
桑は、『桒』の俗字であると言われています。 十が4つあるように見えるので、四〇。木の『八』の部分が八で合わせて48。ってんで、当の何祗さんは48歳までしか生きられなかったそうです。
私は…桑の夢はまだ見たくないです。 蒋琬(ショウエン)に対しても逸話があります。
蒋エンは牛の頭が一つ、門の前に転がっている夢を見ました。首からはダラダラと血が流れており、気味が悪いと思った蒋エンは趙直を呼んで、この夢の意味を聞いてみました。
困ったときの趙直ですね。
趙直曰く、 この夢は吉夢であると。血を見るということは、『政治に明るい』の意味であるからです。なぜ牛の頭であるかというと、牛の角と鼻で『公』という字になるから。
角はわかるのですが、鼻という感じがどうして「ム」の部分になるのかがわかりません。昔の牛は鼻がそんな形をしていたのかな…?
というわけで、将来、蒋エンは公の位まで達するに違いないと、太鼓判を押されました。 諸葛亮の死後は、大将軍にもなりましたし、蜀の政治を取り仕切る立場になりました。