鄧敦 蜀討伐の露払いは俺に任せろっ!(涙)

どうも!

諸葛菜です! 鄧敦!?なんだか強そうな名まえだな~。鄧艾の親戚っ? なんて思った方、ごめんなさい。

  鄧敦(すべて不詳) 蜀の侵攻を食い止め続けた魏の司馬昭、鄧艾軍。司馬昭は意を決し、蜀討伐の軍を起こそうとする。鄧艾、鐘会の二人を大将に。

鐘会が陣取り、糧秣集結の地、逃げる場所などが書かれた絵面図を準備。 さらに、司馬昭が、青・徐・予・荊・揚の各州から兵を募り、鐘会を鎮西将軍に、鄧艾を征西将軍に任じ、軍勢を整えさせて、蜀に攻め入るよう命じた。もはや蜀へ攻め入るのみという、段取りが整い、準備万端。あとは、宮廷にいる文官どもに事後報告するだけとなりました。

司馬昭が朝廷に出て、このことを諮ると、今回の主人公前将軍鄧敦がやっと現れます。

姜維にしばしば攻めいられたため、わが軍は多大の損害を出しております。只今は守るだけでもなかなか難しいところ、わざわざ危地に深入りして、みずから禍いを求めるようなことをするのは、いかがと思われます」

と、

鄧敦は司馬昭の短い導火線に火をつけちまいました。

「(中略)貴様逆らう気かっ!」

たちまち鄧敦の首が差し出されて、一同は色を失った。

許儀、仇連、賈範が殺されたのは本当に無念。もちろん、鄧敦が殺されたのもかわいそうです。

しかし、人数も整い、ここまで段取しているので、司馬昭が怒るのは当然といっちゃあ当然です。司馬一族が最も嫌うのが、部下からの冷や水。しかも、鄧敦自身、姜維や蜀軍と戦ったことがなさそうだし、宮廷詰めの武将っぽいので、そういうやつが生意気な意見を言ったもんだから殺されちゃったのかと思います。

前将軍って結構なポストだと思うんですよ。 それをサックリ。 その後、司馬昭が10行ほど使って長演説をしましたが、この演説を先にしていれば、鄧敦も馬鹿な気を起こさなかったと思います。

余りにも残念すぎるキャラだし、扱いもひどいです。 どうか、羅貫中の創作であることを願ってやみません。