桓範 曹爽兄弟の知恵袋 剛毅な苦労人?

どうも! 諸葛菜です。

今回は桓範さん。

桓範(生年不肖-249年)

ウィキリンクを見ると、ずいぶんと苦労していますな・・・。身から出たさびっぽいところもありますが・・・。 さて、演義での活躍は如何?

[caption id="attachment_1529" align="aligncenter" width="600"] 参考:http://baike.baidu.com/view/109650.htm[/caption]

 

女性エキストラを本気で探していない制作側。

個人的には右端のピンクぽっちゃりは好きですけど。

苦労人で切れ者の知恵袋

登場回は第106回。

曹叡崩御。その後を継いだ新帝曹芳は10歳にも満たない。司馬懿、曹爽が帝を補佐していた。桓範は曹爽の取り巻きの一人として書かれていて、曹爽に阿る軽薄な5人組とは別枠で語られています。

これにもう一人、珍しい知恵者で、人々から「知恵袋」と呼ばれている大司農桓範、字元則。(原文ママ

5人組+1という形で、演義後半の武将紹介にしては、ちょっぴり鳴り物入りです。

曹爽は司馬懿出抜いて、兵権を奪取。調子に乗りまくった曹爽は、酒色に耽り、大いに威勢を奮っていた。ある日、曹爽が弟3人と取り巻き5人組は御林軍を率いて、曹芳に従い、曹叡の墓参りと巻き狩りに出かけた。

この機に司馬懿は謀反を起こす。 桓範はこの時、都にいたんですね。司馬懿が桓範まで逃げ出されてはと思って、すぐに人をやって桓範を呼びに行かせました。これを察知した桓範は息子と相談。

息子いわく

「天子がお出ましになっているのでございますから、南へ出るのがよろしゅうございましょう」

桓範は馬を飛ばして、昔の部下が守る門を無理やり突破。なかなか開けようとしないので、

「無礼者!わしが引き立ててやったのを忘れたのか!」

旧部下がしぶしぶ開いた後、

「太傅(司馬懿)は謀反したのじゃ!そなたもわしといっしょにこい!」 「あんた、またヘマやったのかよっ!?Σ(゚д゚;)」

あきれた驚いた旧部下は桓範を捕らえようとしますが、逃げられてしまいます。これを知った司馬懿は大いに驚く。

「知恵袋が逃げたと!?さて、どうしたものか」

司馬懿、かなり桓範を警戒していました。伊達に知恵袋と言われていたわけではないですね。「智恵袋」って冠も、雑魚武将とは一味違うけど、あまり大働きできなさそうな呼び名っすね・・・。調べるだけ調べても、不安は拭い去れないという…まさにヤフー知恵袋的な存在。物語での役割もたかが知れてしまうような(汗)。

曹爽&曹羲(ソウギ)、曹訓、曹彦 僕たち兄弟は豚じゃない・・・

曹爽を死ぬ気で説得する!

司馬懿謀反の報に、曹爽はビビリまくり。都を脱した桓範が曹爽の元に到着。司馬懿を討つよう勧めますが、曹爽は首をたてに振らない。

「匹夫すら、難に臨めば生きることを求めるもの。今天子をいただいて号令をかければ、誰もがこぞって応じましょうぞ!好んで死地に行く法はござりませぬ!」

桓範は引き続き、決起を促しますが、曹爽は涙を流すばかり。

翌日、桓範が曹爽の覚悟を聞きに行くも、

「わしは兵はおこさぬ。野に下って一生安楽に過ごせればそれでよい」

この一言で、桓範は号泣。

「曹子丹(曹真)は己の智謀に誇りを持っておったが、この兄弟三人はまるで豚だ!」

と、曹爽だけでなく、ついでに曹ギ、曹訓、曹彦も巻き込んで豚扱い(汗)。桓範が城に戻ると、司馬懿が馬上から鞭をあげて、

「桓大夫、しくじったな」

と言われ、桓範は頭を垂れて、城に入る。司馬一族が、節目節目で吐くセリフに、イらっと来るのは私だけではないはず。 三国志人物外伝 亡国は男の意地の見せ所の著者坂口さんも、この本で「司馬氏嫌い」を公言しています。

この後、曹爽の謀反が公になり、曹爽一族と共に桓範も処刑されてしまいます。

うーん。桓範・・・。

能力も有りそうだし、頭の回転も速い。それなりに苦労しているので、人生の機微を知っていそうな人でした。

だけど、最後は使えるべき主君を間違えてしまい、残念な結果になりました。 会社でもこういう人って、よくいるような気が・・・。能力もあって人望もあるけど、運が味方してくれないというパターン。せめて、毌丘倹あたりの参謀になって、司馬師あたりを出抜いて欲しかったなあ。