董尋 曹叡に上奏文を奉って、奴隷的公共工事に喝っ!

どうも!

諸葛菜です!

今回は魏の皇帝曹叡の血まみれの公共工事を諌めた忠臣、董尋です。 演義第105回。

孔明も死んだし、趣味に耽るかな…w」

気の抜けた曹叡国威発揚を名目としたのでしょうか・・・様々な宮殿を建て始めました。 もちろん、奴隷同然に民衆をこき使いまくります。民衆からは怨嗟の声も高まりましたが、そんなこたあ、気にしません。むしろ、公卿まで狩り出して泥運びさせちゃいます。

まさに強制労働施設…っ!債務者達を奴隷のごとく扱い、万一蜀または呉が攻め上ってきたときのために、地下シェルター並びに娯楽施設を建設中っ!

「全く足らんわ…黄金も…銀も…!ユーロをっ!ドルを!人民元をっ!」

これを見かねた董尋。上奏文を奉りました。

抜粋 伏しておもんみるに、建安以来、民の戦野に仆れ、門戸たえる者数知れず。なお生き残れる者ありといえども、遺児・老弱の者にすぎず。今、宮室狭くして、これを拡げんと思し召さば、農務の妨げとならぬ時を択びてこれをおこなわるべし。いわんやこれ益なきものなり。陛下のすでに群臣を尊ばれたもうや、冠冕(かんむり)・文繍(刺繍した官服)・華輿(美々しい輿)をもって、庶民と異ならしむ。しかるに今、木を背負わせ土を担わせ、体をよごし足を土にまみれさすは、国の光をそこない、礼遇をも無益とするものなること、言うを待たず。孔子曰く、「君、臣を使うに礼を以てせば、臣、君に事うるに忠を以てす」と。忠なく礼なくして、国なにを以てか立たんや。臣、これを言わば死せんことを知り、しこうしてみずからを牛の一毛に比す。生きてすでに益なきものを、死さばとてまた何の惜しきことあらん。筆をとりて涙流れ、心、世と辞す。臣に八子あり。臣死するの後、陛下のお情けを賜らんことを切に願うものなり。恐懼してここに命の至るを待つ。

演義を読んでいた時は、さらっと目を通すだけでしたが、改めて書いてみると悲壮感みなぎる忠臣の言。最後の3行あたりは死を覚悟した董尋の心が伝わってきます。牛の一毛に比す。まさに決死ですな。 これを見た曹叡は…

「董尋め、死にたいのか」

ブチ切れ。

しかし、董尋の忠義ぶりを知っていた曹叡は彼の死刑を免じ、庶民にくだしました。

曹叡は若死でしたが、若いうちにこんな事をしでかしてしまうと、もし、長生きしていたらどうなっていたんだろう・・・とちょっと心配になりました^^;