曹奐 曹髦の後継、司馬昭の傀儡、魏の最後の皇帝

どうも!

諸葛菜です。

t02200220_0220022012395727087 画像は茶釜さん(絶対自由)から頂きました~!ありがとうございます!

魏の末路…ラストエンペラー曹奐だっ!

 

司馬昭パワハラを受ける日々…

登場回は第114回。

司馬昭が曹髦を殺害後、

「(中略)曹操が漢の禅譲を受けようとしなかったのは、わしが魏の禅譲を受ける気のないのと同意からじゃw」

司馬炎を皇帝にする気、マンマンですね。 皇帝の選手交代フラグを思いっきり振られながら、曹髦の後継に曹奐が立つわけですよ…。

曹璜という名前でしたが、曹奐に改名。 曹操の孫、曹宇の子です。

曹髦や孫休のように即位の時のエピソードもなく、覇気のない皇族かつ「それなりの血統」ということで、とりあえず選ばれたっぽい感じがします。

即位の際は、司馬昭を晋公に封じ金銭、絹を大量に賜い、文武百官にもそれぞれ加増の沙汰をしました。

こうして、司馬昭他部下どもに富、皇室の財源が削られていくのでしょうか…? 蜀の姜維も、

「これで魏を征伐する名目ができた」

と、小躍り。

そんな余力もないくせに…。 まあ、こいつのことは、放っておきましょう。

蜀漢滅亡後、引きこもる毎日

そして、演義第119回。 蜀漢が魏に滅ぼされました。

第115~118回まで曹奐の登場はなし(汗)。

政ごとはもちろん、蜀漢討伐などの重要案件については、すべて司馬昭&賈充で決めていやがったんでしょうね。

曹奐には、相談はおろか、事後報告すらしてなさそう…。

鐘会・姜維の反乱の際、司馬昭が洛陽を離れようとしましたが、「曹奐がなにかしでかすのではないか」との危惧は全くなし、完全に存在を無視されていたのでしょうか。 とにかく、119回。 曹奐、針の筵の皇帝椅子に嫌気が差したのか、後宮に篭って出社拒否。 ついにあの男が剣をはいして後宮に乗り込んできた!

曹奐は慌ててお出迎え。 男は司馬炎。開口一番、

「魏の天下は、誰の力によってできたものでござるか?」

えっ、いきなりっ!?(((( ;°Д°))))

「みな、晋王のご父祖のお力によったものでござる」

くっ…なんだこの…出来上がった答弁は…っ!

司馬炎は笑って、

「それがしのみるところ、陛下は文武の道にかけて、国家の主たるにふさわしくない。才徳のあるものに譲られたら良いと存ずる」

ひでえ…。 仮にも皇帝…だぞっ!

曹奐は仰天してものを言うことができない。

ここでお約束の忠臣がでてきますが、あっけなく撲殺。

張節 魏の最後の忠臣かっ!?漢張節が司馬炎に物申す!!

張節さん…。

曹奐は泣いて跪き、司馬炎の情けを乞いますが、司馬炎はものも言わずに退出。 まさに惨劇。

自身の保身のための助命嘆願だったのでしょう…。張節の助命嘆願なら、撲殺される前にしていたでしょうし。

曹奐は賈充や裴秀のところにすっ飛んでいき、

「容易ならぬことになったが、どうしたらよかろうか」

相談する相手が違っ…

賈充「魏の命数はすでに尽きました。晋王に皇位をお譲りに(略)」

何だその…『お前はもうすでに死んでいる』みたいな言い方…。

受禅台を築き、玉璽を司馬炎へ引き渡す…。 司馬炎が台上に端座すれば、左右に賈充・裴秀が剣をとって立つ。 曹奐に拝伏して命を待たせた。

うぜえ…この2体ヽ(`Д´)ノ。

「漢の建安25年(220年)、魏が漢の禅りを受けてより、すでに45年を経たり。今、魏の天運すでに尽き、天命晋にあり。(中略)曹奐を封じて陳留王とす。(中略)詔なき限り、ふたたび入京は許さず」 声優の千葉繁さんの声で言われたら、もっとこたえるだろうな…。

曹氏のその後

303年、八王の乱の最中に58歳で崩御しました。 現在の河北省に、彼の墓が現存しているそうです。

曹奐の没後も晋朝および宋朝冊封下の諸侯王として存続していた様子がある。子孫は魏の滅亡から200年以上、二王朝の下で陳留王を相続した。

生きてこそ華。 それなりの地位を保ちつつ、家を保てたので、ある意味勝ち組だと思いました。