成済、成倅兄弟! 司馬昭・賈充にはめられ皇帝曹髦(ボウ)を殺害

どうも!諸葛菜ですっ!

今日は成済、成倅兄弟にスポットを当ててみましょう。

本場中国の『三国演義』ドラマにも出演していたという・・・。

成済(生年不詳 - 260年) 成倅(生年不詳 - 260年) 成倅が兄、成済が弟。(演義だと逆)

討ち取った人物:曹髦、焦伯。

成兄弟は司馬昭の側近のような感じですかね。 もちろん部将です。

演義での初登場は諸葛誕蜂起の回

司馬昭諸葛誕征伐の際、部将成倅に数万の兵を与えて出陣しています。 成倅が誘い込み、追撃してきた諸葛誕軍を友軍がボコるという常套手段で魏軍に貢献します。

たかが「おとり」と侮ってはいけませんぞ!

誘い込みは、それなりの統率力と腕っぷしが無ければ遂行できない任務! 趙雲孔明の指示でわざと負けて逃げ、夏侯淳を誘い込みましたね。

 

そして、悲劇は演義第114回で起こる・・・。

司馬昭の専横久しく、時の皇帝曹髦は司馬昭を恐れ何の意見もできない。 そんな曹髦が無謀にも身辺の兵士300名のみで、司馬昭を殺害しようと企てます。 賈充が成済・成倅兄弟と数千の兵を引き連れ竜門に到着。

成済兄弟に曹髦を殺すよう指示します。

賈充「司馬公がお前を養っておられたは、何のためか?今日のためなのだぞ!」

やめろ・・・。

 

成「殺しますか、捕らえますか?」

聞きかえすなよ・・・。

 

賈充「殺せ。司馬公の命令じゃ」

言ったよね?賈充君?あんたが指示したよね? 命令どおり成済は戟で曹髦を殺害。抵抗した焦伯も一緒に殺してしまいます。

焦伯 曹髦のために散った、隠れた忠義の士!華麗なる出オチ!

曹髦の死体を見るや司馬昭は猿芝居。泣いた振りをします。

 

トカゲの尻尾きり

陳泰はじめ、功臣が悲しみにくれる中、司馬昭はこの件に関して「それなりの決着」を考えます。

 

賈充を殺せとの意見が強かったようですが・・・、

「もう少し穏やかな方法はないか?」

司馬昭は賈充処刑をためらいます。

「大逆無道の者は成済じゃ!」

 

ゲゲェーっ?

 

全然穏やかじぇねえ!? 成済を血祭りにあげるのは穏やかなのか・・・? 凌遅の刑、すなわち五体ばらばらの刑にし、一族皆殺しにするよう命じます。

 

「わしに罪はない。賈充が貴様の命令だと言ったのだ!」

うん、それは僕も確かに聞いた・・・。 無実を叫ぶ成済。舌を抜かれても無実を叫び続けます・・・。

そして成倅も首をはねられ、一族郎党皆殺しの憂き目に・・・。

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あっという間に死装束

後の人が嘆じた詩に、

(中国語)

司马当年命贾充,弑君南阙赭袍红。

却将成济诛三族,只道军民尽耳聋。

(訳)

司馬 当年 賈充に命じ、君を南ケツに弑して 赭袍 紅なり。

却って成済をば 三族まで誅し、ただおもう 軍民尽く耳聾せりと。

司馬昭、賈充の後処理が本当に気に入らねえ・・・。いかにも中国的というか。

成兄弟、本当に哀れでした・・・。

三国志」ゲームに出てたら武力70以上はありそうですね。

70?ぷっ(笑)。

と笑うべからず。三国志ゲームの後半で武力70以上の武将は少ないのです・・・。 思いっきり戦力になりますよ!

成兄弟よ!安らかに!