李輔 鐘会軍の先鋒 りすけじゃねえ!りほさまだっ!

どうも! 諸葛菜です!

今回の出落ち武将は魏の将軍李輔。

李輔(生没年不詳)

演義で城攻め

演義での登場回は第116回。 鐘会軍が盧遜の守る南鄭関をぶち破りました。続いて、王含の守る楽城、蒋斌の守る漢城に迫ります。多勢無勢のため、両者は立て籠もります。

原文ママ) 鐘会は先鋒李輔を楽城に、護軍の荀ガイに漢城にかからせると、自ら大軍を率いて陽安関へ向かった。

以上、これで出番は終わりです。ウィキでも一行の解説で終わり。羅貫中先生も、蜀攻略戦~楽城落日賦偏~は書いていなかったのだろうか?

落日燃ゆ~妄想~

皇帝もすでに5代目「魏」という国家が出来てからは、国の機構も官僚化され、一般の士が要職に就くことが難しくなった。

しかし、李輔は衆を抜きん出る膂力を武器に将軍職までのし上がった、まさにたたき上げの武将である。そんな李輔が、鐘会から蜀征伐軍の先鋒をおおせつかり、楽城攻略を命ぜられた。

蜀の守将は王含。 無勢であったが窮鼠の根性で李輔の軍を大いにてこずらせ、頑強に抵抗した。李輔は数にものを言わせ、楽城を落城。楽城の正門から、部下たちが王含を荒縄で拘束ししょっ引いてきた。

王含は下着一枚を身につけ、筋骨隆々、歴戦の傷跡だらけの肉体をあらわにしていた。

「ビューティフル・・・」

王含の肉体を見た李輔は思わずつぶやく。 嫉妬だろうか、王含から自分と同じにおいを嗅ぎ取った李輔はいきなり王含の頬を殴りつけた。

すさまじい打撃音。李輔の側近は思わず顔を背けた。降参してきた一軍の将に対する礼儀ではない。

「・・・こんなもんかよ・・・討蜀軍先鋒大将のパンチはこんなもんかよっ!」

王含の筋肉が膨張し、拘束していた縄は千切れとんだ。李輔は構わず連撃。王含の顔面を打ちのめす。

が、突然李輔の腹部に激痛が走る。王含がカウンターの一撃を放ったのだ。

くの字になる李輔。

「よ、鎧の上からなのに…」

今度は顔面。李輔の顔面がひしゃげ、体が吹っ飛んだ。王含は容赦なく李輔の身体を引きあげる。

「まだやるかい?」

「へっへ・・・げ、元気いっぱいだぜ・・・」

一撃。

王含、さらに李輔の顔面に拳をぶちこむ。鼻骨、前歯が折れ体が宙を舞う。

「まだやるかい?」

王含が問う。

「も、もうやめ・・・」

フラフラになりながらも、一瞬のすきをつき、李輔は懐中から煙硝球を取り出し、王含の口に押し込む。さらにアッパー。王含の口中で火薬が弾け、顔面が煙に包まれた。

「まだ・・・・やる・・・か・・・」

「ひいっ!」

慌てて両腕で顔を守る李輔。 しかし、王含からの攻撃は無かった。立ったまま失神していたのだ。

「て、敵将・・・王含討ち取ったりい!」

かくて、李輔は楽城を陥落させたのであった・・・。

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