曹爽&曹羲(ソウギ)、曹訓、曹彦 僕たち兄弟は豚じゃない・・・
どうも!
諸葛菜です。
今回は曹爽、曹羲、曹訓、曹彦です。
父 曹真 弟 曹訓、曹彦、曹羲
曹家にも久々に大物が!? 日本語読みなら「ソウソウ」だし(ちなみに中国語だと「cao2shuang3」ツアオシュアンです…。)、こりゃあ期待できるかも! と思ったけど、なんのこたあねえやっ!けっ!
終了。
というわけにはいかないので、曹爽の輝かしい半生を振り返ってみましょう。
食客を500人も抱えているということでしたから、人望、カネはあったんでしょうね。食客500人って、結構すごいんじゃないですか!?
司馬懿とともに皇帝曹芳を補佐し、曹爽は司馬懿を敬うことひとかたならず、国家のことは何事にもあれ、必ず前もって伺いを立てるというありさまであった。
うん・・・このままでよかったんですがね・・・。
皇帝への引き出物をちょろまかし。司馬懿を排除!
このまま順調に行かないのが、中国史。
権力におもねるもの、権力欲が強いものが現れ、必ず余計なことをしやがる奴がいます。 取り巻きの一人、何晏(何晏 論語集解を著した男 おまけで鄧?(トウヨウ))が、
「殿のお父上は司馬懿に精神的に追いやられて、発病して死んだんでしょう?」
「だ、だけど、あれはパパが司馬懿に変な賭けをしかけたんじゃ・・・」
「戦の最中に辱められて死んだんですぞ!・・・まさか、お忘れではあるまいな?」
「う、うん、わかった。」
曹爽ははっと気づいて、官僚たちを集めて打ち合わせ。
「司馬懿は功高く徳厚い者でござりますゆえ、太傅にのぼせるがよろしゅうござります」
司馬懿を閑職に上げ、自らは軍勢を一手に握り、弟達にも大きな兵権を与えました。
曹爽の有象無象の食客は増え続け、日夜酒びたり、女浸りでした。
献上品も上等な品物を抜き取り、残りをお上に献上。良家の子女3,40人を自分の館に侍らせたりとやりたい放題。
楼屋、画閣を建造し、金銀の皿を作るために名工数百人を集め、昼夜たがわず働かせていました。
やっぱりこうでなくっちゃあ・・・おもしろくない!(´0ノ`*)
けど、権力におぼれると、骨の髄まで腐りやがりますね・・・こいつら。
巻き狩りが大好きな曹爽
当時はおそらく日帰りではなく、数日かけて狩を楽しんでいたのでしょう。 たびたび巻き狩りにでるので、弟たちからも、兄者は兵権を握っているのだから、外に出ているときに万が一のことがあったらどうするんだと、指摘されてもお構いなし。
「兵権はわしの手にある。何をびくびくしておるのか!」
と、一喝。
とはいえ、やはり司馬懿のことが気にかかるのか、取り巻きの李勝に司馬懿のところへ見舞いに生かせ、様子を探ります。
司馬懿は白湯もまともに飲めず、白湯をこぼしてしまう有様。 司馬懿の病気の擬態で李勝はすっかりだまされてしまいます。
李勝は曹爽の元戻り、司馬懿はマジでくたばる5秒前ですと報告。
これに安心しきった曹爽は、曹芳をつれ、曹叡の墓参りに出立。近衛兵を引き連れ、出立しようとしたとき、知恵袋の桓範より、
「ご兄弟がそろって出払うのはよろしくござりませぬ。城中で変事が出来いたしたならどうなされますか!」
この諌めを聞かず、
「謀反を企むような者はおらぬ!たわけたことを申すな!」
鞭を突きつけて一喝。 何を無駄にかっこつけてんだ・・・?
隙を突いて、司馬懿がクーデター!!
巻き狩りを楽しんでいるところに、司馬懿からの上奏文が。 今までの曹爽の傍若無人ぶりが書かれており、これに仰天した曹爽は危うく馬から落ちそうになってしまう。
曹芳から、
「そなたはどうする気か?」
と聞かれ、
「どうしたらよかろうか?(((( ;°Д°))))」
と弟たちに聞き返す始末。
「それがしも前にお諌めしたのに、兄者がお分かりくださらなかったため、今日のようなことになったのでございます。司馬懿の智謀は類なく、孔明ですらかなわなかったくらいでありますから、われら兄弟ごときの手に及ぶものではござりませぬ。早々に罪を詫びて出て、助命を乞うよりほかありますまい」
もっともな答えですが、ひどく乾いた答えです。
前にも言ったじゃないか、と非難していますが、曹爽が罪を着ることになったら、連座して殺されるのが親族の運命。その辺曹羲はわかってるんですかね?
辛敞もかけつけ、城内はすでに鉄桶の如く囲まれているとの由。 天子を連れて、諸方の軍勢を集めて司馬懿を討つよう、桓範は献策しますが、
「われらの家族はことごとく城内に残っておる。見棄てて行くことはできぬ」
尚も打って出るよう進言しますが、曹爽は萎れるばかり。
「ああ、そううるさく言うな!しばらくわしに考えさせてくれ!」
と逆ギレ。
その後、陳泰、尹大目らが現れ、司馬懿に他意はないから、戻って来いと言われました。
夜が明けるまで、曹爽は泣き続け、それでも考えをまとめることができませんでした。
桓範からも詰められますが、
「わしは兵は起こさぬ。野に下って一生、安楽に過ごせればよい」
「曹子丹は己の智謀に自信を持っていたが、この兄弟3人は豚だ!豚!豚野郎!!」 桓範はこの曹爽兄弟を豚扱いして号泣。
桓範・・・あんた就職先をまちがったんだよ・・・。
豚野郎ども
曹爽は、司馬懿を信用して、印綬を返還してしまいました。 司馬懿に軟禁状態にされ、鬱々として楽しまなかったが、弟の曹羲に
「このところ、食料が足らなくなってまいりましたから、兄者より太傅に書面を遣わされて、借用を申し入れてはいかがにござりますか。もし承知してくれれば、われらを殺す心のないことになります」
完全に虜となった曹爽兄弟。 貧弱な発想ですが、身を守るための重要なものさしですね。この食料請求は・・・。
それにしても、本当に家畜同然になっちまったなあ・・・ 食料がやってきたので、わしらを殺す気なぞなかったのじゃと一安心。
以来、憂いを忘れていましたが、司馬懿が曹爽の手下を拷問にかけ、曹爽らが謀反を起こすことを自供した。
司馬懿は曹爽ら一味に首かせをつけ、斬首。
曹爽の黄金時代は終了しました。
出落ち武将や、その他の出来事には興味が湧くのですが、曹爽クーデターの顛末は、司馬氏が権力を握った決定的事件なのに、なんとなく興味が湧かないんですよね。
姜維、王平、呉懿らとの戦闘経験あり!
演義では書かれていませんが、曹爽が総大将になり10万の大軍を引き連れて蜀討伐に向かったらしいですね。
姜維はもちろん、当時は王平、呉懿らもいたので、散々に負けたようですね。 完全に、身内枠で総大将になったのでしょうけど、この男に大軍を率いるのは無理だ・・・。