姜維 part7 黄皓を詰めることができず…攻め寄せた魏の大軍と大決戦!

どうも!

諸葛菜です! 姜維の章、ずいぶん長くなってしまいました…。 でも、この回で姜維の話は終わりません(^_^;)

これまでの姜維の話はこちらで。

姜維シリーズです。

劉禅黄皓排除をお願い

演義第115回。

魏のトウ艾相手に、かなり優勢、どころか祁山に追い詰め四方をひしひしと取り囲んでいた姜維夏侯覇を失った悲しみを乗り越え…頑張れ(゚д゚)

そんな折、蜀朝廷より使者が。 蜀帝劉禅よりの詔が一日に三通も来たので、やむなく引き上げることとなりました。

姜維は漢中まで引き上げると、軍勢を漢中に駐屯させ、自身は使者と共に成都へ向かいました。

劉禅に謁見を求めましたが、10日しても劉禅は出てこない。

人を祁山から引き上げさせておいて、自分は出社拒否。劉禅、人を馬鹿にしすぎです。

ある日、姜維が参内しようとした折、ぶらついてた郤正先生と鉢合わせ。 姜維は自分が急に呼び出された理由が分からず、郤正に理由を尋ねました。

郤正が言うには、黄皓が自分の子飼いの閻宇に手柄を立てさせようとして、姜維のポジションと交代させようとしたのが理由。

しかし、トウ艾が相当な智将であるため沙汰止みになったとのこと。

「ううむ!あの宦官めをぶち殺してくれる!」

これを聞いた姜維はブチ切れ。

郤正先生「あなたは丞相の遺志を継ぐお方、そのような軽はずみな行動をしないように」

と、諌めました。

その翌日、姜維は後園で酒盛りをしている劉禅黄皓に遭遇。 姜維は数人の部下を連れ、ズカズカと入り込み劉禅に拝謁しました。

このとき、黄皓は側近から姜維来訪の知らせを受けて慌てて築山の裏に隠れています。

「臣がトウ艾を祁山に取り囲んでおりましたところ、つづけて三通も詔をたまわってお呼び戻しなされましたは、いかなるおぼしめしにござりますか?!」

劉禅は押し黙って答えない。

黄皓はうわべばかりの男であり、大権を弄するのは霊帝時代の十常侍、秦の趙高と同じである。速やかに彼を殺さなければ、朝廷が危うい」

と伝えますが、劉禅は笑い飛ばすのみ。

以前、董允黄皓を目の敵にしていたことを、まったく理解できないことだと、まで言い切りました。

「どうか・・・佞臣を廃されたい・・・」

姜維の悲痛な叫びも劉禅には届かず。 劉禅黄皓を呼びやり、姜維に向かって土下座謝罪をさせましたが、こんなもので姜維の鬱憤は晴れません。

今後、自分はどうすれば良いのか・・・。

悩んだ姜維は郤正先生に相談しました。

 

姜維屯田

郤正先生曰く、

「このままでは姜維の身に災いが降りかかる」とのこと。

去勢された宦官とはいえ、帝の寵愛を受けている黄皓は宮廷内ではほぼ無敵。 その彼に土下座をさせてしまったわけですから、成都に滞在している時間が長いほど姜維の身は危険に晒されます。

黄皓お抱えの暗殺団とかに襲われる可能性もあります。

郤正先生は姜維成都を離れ、隴西沓中に屯田するようアドバイスしました。

この案には4つの利点があり、

  1. 麦が熟せば兵糧に当てられる。
  2. 隴西に駐屯すれば隴右諸郡を得ることができる。
  3. 魏の軍勢が漢中に手出しできなくなる。
  4. 姜維自身が兵権を握っているので身の安全を図れる。

「まさに金言でござる!」

姜維は大喜び。

姜維は漢中に戻り、大将たちを集めて今後の方針について説明しました。

「わしはこれより8万の軍勢を率いて沓中に屯田し、麦を蒔いてゆるゆると魏を討つこととしたい。そなたたちは長い戦に疲れてもおろうゆえ、ひとまず兵をまとめ兵糧を集めて、ここを守っておれ。たとえ魏の軍勢が攻め寄せようと、糧道長く、山を越えてやってくるものだから、疲れきっておろう。疲れれば必ず退く。そこをすかさず追い討ちすれば、決して負ける気遣いはない」 胡済に漢寿城を、王含に楽城を、蒋斌に漢城を、蒋舒・傅僉に陽平関を守らせ、姜維自らは沓中へ向かいました。

っていうことは、漢中には廖化張翼をとどめたんでしょうね。

それにしても、傅僉はともかく、今まで師纂や鄭倫にやられっぱなしだった王含らモブ武将共に城を守らせるのは不安です。

初めて演義を読んだ時に、この4つの城・関門は必ず落とされるなと直感でわかりました(^_^;)

 

蜀討伐軍襲来!大軍の前に翻弄される姜維

この由を知った司馬昭はついに蜀を滅亡させるべく、討伐軍を結成。 鐘会・トウ艾を総大将として討蜀軍を結成しました。 攻め寄せる魏軍。 蜀の最初の犠牲者は架空武将の盧遜。

南鄭関を守っており、一度は許儀の先鋒隊を打ち破っています。 グッジョブです、蘆遜。

 

しかし、鐘会の大軍が迫りあえなく陥落。

姜維司馬昭が軍を起こしたことを察知し、劉禅に密書を送り、

張翼に陽安関を、廖化に陰平の橋を守るよう命ぜられたし」

と願い出ましたが、黄皓姜維が功を焦っているだけで、それ程気にかける必要はない。と、一蹴。 この時からですね。 演義で蜀の滅亡が加速度的に進むのは・・・。 姜維は魏の大軍が迫ると知るや、廖化張翼、董蕨に援軍に来るよう命じやり、自らは軍勢を率いて魏の大軍を待ち受けました。 魏の軍勢到着。

相手は王頎(オウキ)。

大音声で姜維を挑発し、激突。 姜維は三合もせずして王きを追い返し、20里あまりも追い討ちをかけました。

すると、ドラや太鼓が鳴り響き、魏の新手の大軍が行く手を阻む。

旗が立ち並び、そこには・・・

「隴西の太守牽弘」

と大書されていました(^_^;)。

自分が隴西の太守なのに、姜維の軍勢が勝手に隴西に駐屯したので、相当頭にきているんでしょうね。

しかし、姜維は、

「こんな奴らでは、わしの相手にならぬww」

鼻で笑い飛ばし突撃。 伏兵の急な出現にもまったく動じない。素晴らしい大将です。

牽弘の軍を追い打ち、10里以上かけ散らしたら、今度はトウ艾が登場。

両軍入り乱れての戦い。トウ艾と一騎打ちをしますが一向に勝負がつきません。

そこへ注進。 甘松の諸陣が金城の楊欣に焼き払われたとのこと。 前後に敵を受けてはかなわないので、副将にトウ艾の相手をさせ、自らは陣を奪い返しに戻ります。

そこで楊欣と遭遇。 楊欣は戦おうとせず、慌てて山中に逃げ込む。

姜維は追いかけますが、ここで楊欣のトラップ発動。 崖の上から木や石が雨のように投げろされてきた~! 姜維は立ち往生してしまったため、副将を救いに向かいましたが、副将はすでにトウ艾にひしひしと囲まれいました。

姜維、強引に重囲を切り抜け副将と合流。本陣に走りこみ、ひたすら守りを固めていましたが、また注進が。

「鐘会が陽安関を突破。蒋舒は降参、傅僉は討ち死に。漢中もすでに魏に奪われ王含、蒋斌も城を明け渡し、胡済は支えきれず成都へ落ち延ましてござりまする!」

とのこと。 この知らせに姜維は仰天。

すぐに陣払いして、橋のわたし口まで来ると魏の軍勢が。

これぞ楊欣。

姜維は怒ってうちかかり、三合もせずして楊欣は逃亡。 姜維は弓をとって3度射掛けましたが、いずれもはずれ。 弓をへし折り、槍をしごいて追いかけるも今度は馬の前足が折れ、地面に振り落とされる。

楊欣はここぞとばかりにひきかえし、槍を姜維に繰り出す。 姜維、ひらりと立ち上がり、槍を避けてカウンターの一文字突きを楊欣の馬の顔面めがけて繰り出しました。

命中。

楊欣は周りのものに助けだされ逃亡。 姜維は副え馬に乗って追撃しましたが、トウ艾の軍勢が迫ったことを知り、兵をまとめて漢中を奪い返しに行こうとしました。

ところへ、またまたご注進!

「雍州の刺史諸葛緒がすでに退路に回っております!」

「わしは天に見放されたか!!!」

 

敵だらけじゃねーかっ! 策略云々よりも、数が違います!武将の数が…兵の数が…あまりに違いすぎる!

 

祁山まで引いて体制を整え徐々に優勢になりましたが、詔を受け成都へ退却。

成都へ帰ったら帰ったで、詔を出した劉禅に10日間スルーされ、劉禅お気に入りの宦官を中途半端に追い詰めたため、かえって成都での立場が危うくなり、沓中で駐屯したけれど、魏軍に攻めこまれコテンパン。 次から次へと四方八方より攻めこまれ、散々な目に遭っている姜維。 兵力差、人材不足の感は否めませんな、蜀。

魏の雑魚武将とは言え、蜀の胡済なんかよりも強そうですしね。 漫画『キン肉マン』のアイドル超人以外の正義超人で、完璧超人と戦っているような構図に見えちゃうんですよね・・・。 諸葛緒に橋のたもとを遮られましたが、副将 甯随(ネイズイ)のアドバイスを受け、うまく出し抜きました。

 

剣閣にて立て籠もる

姜維は引き上げている途中、張翼廖化の軍勢と合流。 姜維は白水関へ向かおうとしますが、廖化より剣閣まで引くべきだと言われ、思いとどまって悩みます。 そこへ鐘会・トウ艾が兵を10手に分けて攻め来ると注進が入り、兵を分散して迎え撃とうとしましたが、

「白水は狭い道で合戦をする場所ではない。剣閣に立てこもったほうが確実」

と、廖化に諭されました。 姜維、相当テンパッている・・・ 冷静な判断ができなくなってます。

確かにこれだけの目に合っていたら、混乱するに決まっています。 やっぱつれーよっっ!五虎将無しはっ(゚д゚)!

無理だよ! せめて・・・せめて魏延王平呉懿がいてくれたら・・・ 続くっ!( ゚д゚)!!

姜維ふんばれっ!